下大沢 駿|Shun Shimoosawa

街路樹とスーパー堤防

2019

流しそうめん

コンクリート、水、そうめん、など

荒川沿いに位置する、江戸川区小松川という地域一帯をリサーチし制作を行いました。
桜の名所としても有名なその地域は、平成初期からの再開発によって整備されたスーパー堤防のモデルケースと言える地域です。再開発によってすべての戸建住宅が集合住宅に変容したこの地域には、多くの子育て世帯が住み、独特の販わいを見せています。

堤防整備のために埋め立てられた地域の地図が描かれた、コンクリートの板の上で、首都高速中央環状線を模したレール上を流れるそうめんが食されます。流れる水は、荒川川を模した水槽に流れ込み、そこからあふれた水は鑑賞者の足元を濡らし、展示空間の外へと排水されます。壁面に並ぶレリーフは、現地の桜の木から削り出したものを複製したものです。このインスタレーションでは、スーパー堤防が氾濫しても、お花見をしながらそうめんを美味しく食べることができます。