下大沢 駿|Shun Shimoosawa

Profile
下大沢 駿 | Shun SHIMOOSAWA

1993年 神奈川県出身
2018年 多摩美術大学 美術学部 彫刻学科 卒業
2020年 東京藝術大学 大学院 美術研究科 修士課程 彫刻専攻 修了

「アスファルト」の下に「土」があることを実感するためには?

いわゆるニュータウン育ちの私にとって「土」は歴史や伝統の象徴であり、「アスファルト」は都市計画の合理性を象徴しています。

2000年代に流行した郊外論の中で、均質で人工的な景色の中の得体のしれない子供たちとして対象化された当時の少年少女は、「アスファルト」による分断を克服しようとする私たちの姿でもあります。私が作品を通して展開するのは、これまで語られる側だった立場からの郊外論です。

新しく「アスファルト」が施される機会も減り、固有の歴史や伝統を持たないと言われた土地に新たな「土」が堆積しつつある今、私の実践は、日常生活の中で個々人と社会との再接続を試み、歴史の連続性を伴ったアイデンティティを確立するための方法論でもあります。

フィギュアやレリーフなどを街中の公共空間に個人的に設置し、その様子を見守る活動を行っています。

その記録をウェブサイトやインスタレーションとして提示することで、目撃者や鑑賞者と共に、地域の中で日常を共有する他者に思いを馳せます。

アート / Art とは、梶井基次郎の描く「檸檬」のようなものだと考えています。切実な表現は、展示空間の中で完結するものではなく、情報として消費されるものでもありません。私の表現は、誰しもが触れうる郊外の日常の中で、ささやかな行為に託されて成立します。

Solo exhibition

2021年 「木曽山崎でヒッチハイク」ギャラリー·パリオ/東京
2020年 「さよならプラタナス」 卜モ都市美術館/東京
2019年 「街路樹とスーパー堤防」S.Y.P. art space/東京

 

Group exhibition

2023年 「YAU TEN ’23」 YAU STUDIO/東京
2023年 「夏休みの宿題」 行き止まりスタジオ/千葉
2022年 「踏み倒すためのアフターケア」 アキバタマビ21/東京
2022年 「Here There Anywhere-行き止まりの休日-」 木内ギャラリー/千葉
2021年 「行き止まりへようこそ」 行き止まりスタジオ/千葉
2020年 「EXPOSITION一来るべきアート|art to comeー」 銀座 蔦屋書店/東京
2019年 「Artists in FAS 2019」 藤沢市アートスペース/神奈川
2019年 「TOKUNSTERLEM」 ミュンスター芸術大学/ドイツ
2018年 「東海さるく~水辺から文化の里づくり」 リバーパル五ヶ瀬川/宮崎